偏頭痛 サプリ

幻影記

空のずっと上の方で

回転木馬が回っている

―――――――幻を見た

木馬はいつも

同じところを

ぐるぐる回っている

木馬に乗っている人たちも

幻のようだった

地上へ下りておいで

と言いたかったが

みな、楽しそうだったから

手を振ってみた

木馬に乗るひとたちは

一瞥すると

また、回転に興じた

「永遠に、永遠に」

と、口にしながら

この地上のわたしには

不思議なばかりだが

そのうち音楽が聴こえてくる

「地の労苦もなければ

 死の予感もない」

「天上の美酒を汝にも」

しかし、地上の酒の美味さよ

天の回転木馬は

巨大な幻

音楽と歌もまた

まぼろし

見てはならない

聞いてはならない

そう、囁いてみる